
2014年9月16日
目の前が猪苗代湖という贅沢な立地が人気の農家民宿「月見屋」さんを訪ねました。
オーナーの小林千穂子さんは長年、民宿を経営していました。忙しい日々を送る中、自分で作った野菜をお客さんに食べていただく楽しさやうれしさに目覚めた千穂子さんは、本格的に農業を始めました。
そして民宿も農家民宿へ変えて、今年で5年目を迎えます。
現在はお客様に色々な種類の野菜料理をお出しするために、栽培している農作物の種類がどんどん増えているそうです。

千穂子さんの喜びは日々の収穫とお客さまに野菜がおいしいと言われること。
田舎の実家に帰ってきたようにゆっくり、ゆっくりくつろいでいただきたいという思いから、宿泊のお客様は一日一組限定です。
震災から3年目を迎えて、やっと以前のようにお客さんが戻ってきているそうで、ますます農作物作りが楽しくなってきたと目を輝かせていらっしゃいます。
千穂子さんと一緒に収穫した野菜で漬物作り体験(宿泊者は無料で参加できます)や季節のジャム作り体験等もできます。
今回は夕飯の準備をお手伝いさせていただきながら、漬物作りを体験しました。
キュウリやズッキーニ、ナス等を塩で板ずりした後に、自家製の味噌や三五八(さごはち)に漬け込んでいきます。
千穂子さんは何でも漬物にしてしまうそうで、私が初めてみる漬け物もありました。例えば、ブロッコリーの味噌漬けはザクザクした食感のおもしろさとお味噌のコクがごはんに合い、大変おいしかったです。自分でも家に帰って漬けてみようと思いました。



長年、民宿を経営されていたので、料理の手際の良さはさすがです。あっという間に、揚げ物、煮物、焼き物、和え物等が出来上がっていきます。


千穂子さんが作る料理は有機質肥料で育てた野菜を無添加調味料で味付け、油は控えめな食事。
「企業秘密だよ…」と言いながら、千穂子さんのお料理のこだわりを教えてくださいました!
てんぷら粉には卵の黄身だけを入れるのがポイントだそうで、確かに、全卵を入れるよりサックリした食感になって、おいしかったです。
「煮魚は水の代わりにお茶で煮ると臭みもなく、煮崩れしにくいよ。」と教えてくださいました。
千穂子さんのレシピには決まった分量というのはないそうで、全て素材と対話しながら加減するのだそうです。
「たとえレシピどおりに作っても野菜料理は同じ出来ばえにはならないものよ~」と千穂子さん。
確かに、野菜の水分や甘みは季節により違ってくるので、長年の経験がものをいうのだと感じました。
食卓に並べられた野菜中心の料理は完食できるか心配になるほどボリューム満点。

夕食の食材は旬の野菜を中心に30品目
「皆さん、こんなに食べられないっておしゃるんですけど、ペロリと食べてしまうんですよ。」
素材のおいしさが引き立ったご自慢のお料理は、どれも本当においしくて、私も完食してしまいました。
翌朝は朝5時前から畑へでかけて、朝食用の野菜収穫です。
この時間に早起きして、千穂子さんと一緒に農業体験をすることがお薦めです。
湖畔沿いに広がる早朝の田畑での作業は心身ともに癒されます。



朝採りの野菜を一緒に調理したので、朝から身体を動かした後の朝食は本当においしく食べることができました。

朝採り野菜をたっぷり味わえる朝食
収穫体験や漬物作り体験を通し、採れたて野菜のおいしさに驚くとともに、心身ともにとても充実した気持ちになりました。

農家民宿 月見屋
【住所】会津若松市湊町大字静潟字風除林6
【TEL】0242-93-2117
【料金】7000円(1泊2食付・税込)
チェックインは午後5時
【体験料金】
農業体験 1500円(宿泊者のみ)
漬物作り体験 500円(宿泊者のみ)
ジャム作り体験 1000円
その他に季節により、味噌作りやそば打ち体験もありますので、お問い合わせください。
(記事:あおい情報員)