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「福島牛」
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2014年9月8日
皆さんにおいしさとエネルギーを届けてくれる牛肉。その生産を担っている和牛の畜産農家さんですが、は大きく分けて繁殖農家と肥育農家の2つの経営形態があるのはご存知でしょうか?
まずは、繁殖農家さん。母牛に子牛を産ませ、その子牛をおおよそ9か月程度育てて家畜市場に出荷するまでがお仕事となります。
そして、肥育農家さん。繁殖農家さんが丹精込めて育てた子牛を買い取り、綿密な飼育管理のもと、おおよそ20か月かけて立派な食肉用の牛に肥育し、皆さんに満足していただけるような高品質な牛肉を届けているのです。
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この繁殖農家さんと肥育農家さん、双方にとってとても大事な存在があります。それが「種雄牛(しゅゆうぎゅう)」です。
肉質、肉量などに優れた遺伝子を持つ雄牛のことで、母牛に子牛を産ませるための人工授精を行うのに欠かせない存在です。
そのため長い年月をかけて、様々な検定を行い、多くの牛の中からエリート中のエリートを選び出すことにより誕生します。まさに和牛生産の要となる存在なのです。
福島県はその「種雄牛」のレベルも非常に高く、現在、福島県農業総合センター畜産研究所では、基幹種雄牛9頭を飼育しています。
中でも、「喜多平茂(きたひらしげ)」という牛は平成22年度の広域後代検定共同利用種雄牛において、全国第1位の脂肪交雑改善能力を示すなど、その能力は折り紙付きです。
そして現在、もう一頭注目されている種雄牛がいます。
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それが2013年に福島県の基幹種雄牛に登録された種牛「高百合(たかゆり)」です。
肉質や脂の霜降り具合・肉量など、全国平均を大きく上回る驚異的な数字をたたき出し、今後の福島県の和牛の発展に大きく寄与することが期待されています。
この「高百合」は2008年に、川内村の繁殖農家である吉岡清さんが生産しました。川内村は原発事故により一時全村避難となり、吉岡さんも避難を余儀なくされたうえ、当時飼育していた雌牛を失うなど、大変な苦境に立たされましたが、この「高百合」の繁殖を成し遂げたことで福島県知事感謝状を授与されるなど、この福島県の畜産に大きな希望の光を照らしてくれました。
この希望の光と共に再び力強く歩みだした福島牛。美味しさに舌鼓を打って頂くとともに、その歩みにもぜひご注目ください!
(記事:コッシー情報員)