Quantcast
Channel: ふくしま 新発売。
Viewing all articles
Browse latest Browse all 945

Twitterの特長、世界と日本 齊藤香さん -その1-

$
0
0
Twitter Japan 株式会社

Twitterの特長、世界と日本

fjt07_name

“Twitter”。使ったことは無くても、聞いたことがある方は多くいらっしゃると思います。Twitterは140文字以内の短い投稿(ツイート)を入力して、みんなで共有するサービスで、自らが投稿するだけではなく、興味のある情報などを得ることに利用出来ます。
ツイートとは“鳥のさえずり”という意味ですが、日本においては“つぶやき”として意訳されています。
 
記憶に新しいところでは、中東における民主化運動いわゆる“アラブの春”において大いに活用されるなど、社会的な動きを促進するような働きも担ってきました。

このTwitter、東日本大震災においても大きな役割を果たします。震災直後では安否確認や被害状況・避難所、原発事故に関する情報の収集、
その後も放射性物質の影響や食品の安全性についてなどの情報収集・共有に活用されています。
また、地方自治体などの公式アカウントから発信される公式情報を随時チェックする人が増えるなど、災害・事故時の被害の軽減等において大きな可能性を示しました。

その一方で、不正確な情報やデマの拡散によって人々が混乱する事態を招くなど、負の側面ものぞかせました。
 
プラスにしろマイナスにしろ、大きな影響力を持つに至ったTwitterによる情報発信と共有。今後の福島県の農林水産業の復興にどう活用し、どういった点に留意すべきなのかそのヒントを得るため、
毎日新聞東京本社にある毎日ホールで開催されたミニシンポジウム「ツイッターって何だ?」に参加し、日本におけるTwitterJapan株式会社の広報担当者である齊藤 香さんにお話をうかがいました。

 
本日より2回に渡ってお届けします。
その1 Twitterの特長、世界と日本             (2014年7月17日公開)
その2 公的な情報を大きな声にすることはできる      (2014年7月18日公開)

 

世界規模のパーティー(誰でも参加できる)

「世界におけるTwitterのアクティブユーザー(登録はしたが実際にはほとんどサービスを利用していないユーザーを除いた利用者)数は2億5千万人以上、一日当たり5億程度ツイートがあります。」
 
その数字を聞いただけでも、世界的に使用されるツールとして相当の情報発信力とそれに伴う影響力があることが一目瞭然です。
 
また特徴として以下の三点を挙げられました。
・世界規模のパーティー(誰でも参加できる)
・拡散力(世界中にオープンである)
・リアルタイム(何らかの体験をその場で情報発信・共有することが出来る)
 

twitter社提供の創業者たちのインタビュー(英語)
 
このことを改めて見つめなおしますと、その拡散力を活用し多くの方に知ってもらいたい情報を流す際に非常に有効な手段となることが分かります。
反面、常に全世界よりその発言内容を見られているということを心にとめて、間違った解釈をされないよう細心の注意を払わなければ、かえって問題を引き起こす引き金になりかねません。
また、どうしても震災初年度の強いインパクトから、その時の負のイメージを持たれがちな福島県にとって、“リアルタイム”に現状を情報発信しその負のイメージを復興のイメージに上書きしてもらうという意味でも重要な役割を果たしてくれるのではないかと思いました。
 
今福島県が最も必要とすることの一つである情報発信。その方向性について学んだ気がします。

fjt07_2
Twitter7周年に公開された動画の中にも、多く人々の思いが寄せられた事件として東日本大震災が取り上げられています。
https://www.youtube.com/watch?v=Bl-FpuehWGA

日本と海外の違い

そして興味深い話がもう一つ。
 
「海外では主に有名人のツイートが多く拡散される傾向があります。しかし日本で顕著にみられる傾向として“ユーモアがある”ツイートが拡散されるということがあります。
これは企業の公式アカウントにも反映されており、海外ではどちらかというと何かの“告知”のように硬めのツイートがされますが、
日本においては個性的でユーモアがある公式アカウントが多数あります。」
 
確かに、海外で多くツイートされているものとしては大統領のツイートやアカデミー賞での有名人のツイートが思い出されます。
 
一方日本では、匿名の一個人のユーモアセンス溢れる言葉や愉快な写真などが多く拡散され共有されていると感じました。
また日本企業の公式アカウントは本当に面白いものが多く、異なる企業の公式アカウント同士がまるで大喜利のように掛け合いをするなどして、多くの人に好意を抱かせるような事象が多く観察できます。
 
良く見かけられる形としては、普段はユーモアのあること主にツイートしているアカウントで多くの方の興味関心を引いておいて、何か公式発表や告知などを知って欲しいときには、硬い情報を発信している別のアカウントに適宜誘導するといったことがあります。
 
そういった日本特有の状況を上手に利用して、福島に好意を抱いていただくとともに、知って欲しい情報を共有してもらう、そういう工夫が福島県の農林水産業が抱える風評や風化といった情報問題の解決策の一つになるかもしれません。
また、世界に向けて情報発信する必要性が出てきた場合は、日本式をそのまま適応するのではなく、当該国の情報発信・共有事情をしっかりと下調べしたうえで行うという事が、誤解を招くことなく効果的に知って欲しい情報を受け取ってもらえる、そういう今までになかった視点を得ることが出来ました。

 

 
次回、公的な情報を大きな声にすることはできる は7月18日にお届けいたします。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 945

Trending Articles