1月31日、会津農林事務所主催の料理教室が、会津若松市勤労青少年ホームで開かれました。
震災後、会津農林事務所では「食」を通して避難者の方との交流をはかる企画を実施しており、
今回は、福島の食文化研究家、福島県テクノアカデミー観光プロデュース科非常勤講師の
平出美穂子先生を迎え、会津の伝統食材の身欠きニシン(ニシンの干物)を使った料理を4品を教えていただきました。
参加者の中には「身欠きニシンはおばあちゃんの料理という印象で、自分では調理したことが
なかったので参加してみました」とおっしゃる会津若松市内の30代女性や
調理どころか、食べることも少なくなったという方もいらっしゃいました。
新鮮な魚が手に入る浜通りの避難者の方たちにとっては、魚の保存食は馴染みがない食材ですが、
会津の伝統食材、身欠きニシンは会津地方でも日常的には食べることが少なくなっているようです。
そんな身欠きニシンのアレンジ料理に「これだったら子供も食べられそう」と熱心に調理されていました。
メニューはニシンの山椒漬け(最後にレシピあり)を使った「ちらし寿司」、「ゆず巻き」、
米のとぎ汁で一晩もどした身欠きニシンを使った「つみれ汁」と「ニシンのピカタ・リンゴソースかけ」。
4品とも短時間で仕上がるレシピです。
出来上がった料理を食べながら、浜通りの魚の美味しさを懐かしんだり、会津の野菜や米の美味しさに感動したり。
「会津の冬にはもう慣れましたか?」との問いかけに、「2度目だもの慣れましたよ~」との返事。
逆に、会津若松市内の参加者からは「私たちは何年住んでいても雪には慣れないよ~。」など、会話もすすんだ様子でした。
浜通りの方たちの前向きに今を楽しむ姿勢にとても感動しました。
とはいえ、故郷を思う気持ち、帰りたい気持ちは強くなってきているようにも感じました。
避難が長期化してきている現在、少しでも居心地よく暮らしていただきたいと思います。
食後は平出講師から会津藩の躾方と食育についても解説していただきました。
10歳で入学する「会津藩校日新館」での食育はご飯を食べる順番や礼儀作法の基本とともに、
年長者を敬う心を培う教えがあり、現代社会で忘れられている、大切なことに気づかされるものでした。
箸も満足に持てないという若者が増えていると言われている昨今、
このような教えは会津の人の財産であるとともに、福島県の財産だと思います。
「食」を通して、文化に触れ、歴史の理解を深め、楽しいひと時と過ごすことができた一日でした。
◇ニシンの山椒漬けレシピ
身欠きニシン 10本
酢 200cc
酒 200cc
醤油 200cc
山椒葉 一掴
身欠きニシンは布巾で拭くかさっと湯通しして水切りする。
調味液を沸騰させ、冷ます。
器に身欠きニシンと山椒の葉を交互に重ね、調味液をかけて保存。
1週間後から食べられ、冷蔵庫で6ヶ月間保存できます。
会津の伝統食材をぜひ、お試しください。