首都圏の「食」を支える、築地市場。プロの料理人ばかりでなく、国内外からの観光客でにぎわっています。
その一角に、福島県石川郡玉川村の生産直売所「こぶしの里」の築地店、「緑の駅たまかわ」があります。
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オープンしたのは2011年8月。東京都が店舗を無償提供するという復興支援の一環でした。
「はじめは、『放射能を持ってくるのか』などと心無い言葉を浴びせる人もいました。
けれど大部分の方は応援してくださり、励ましてくださいました。
そして、『おいしかった』と喜んでくださるのがうれしいですね。」
そう話すのは「駅長」穂積俊一さんです。
都の無償提供は2012年3月末で終わり、家賃などの経費が発生するようになります。
けれど、こうしたお客様の好反応に支えられ、そのまま経営を続けることにしたのです。
野菜は毎日玉川村から直送。三大特産は、さるなし、トマト、そして空芯菜だそうです。
さるなしはマタタビ科の木の実で「コクワ」の別名です。
一説には美味しくてサルがすぐに食べてなくなってしまうから、こう呼ばれているそうです。
ビタミンCやビタミンB1が大変豊富に含まれおり、ジュースやお酒にします。
トマトは水を与えない特別な農法で育てる「しぼりトマト」。糖度が高いのが特徴で、食べてみるととても甘い!
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そして「空芯菜」とは、意外な特産物ですが……。
「玉川村は台湾の鹿谷(るぐ)という町と姉妹都市なのです。
そこで、台湾の名産である空芯菜を栽培することになりました。今でこそ中華料理店でよく見かける野菜ですが、
栽培を始めた十数年前は日本ではほとんど出回っていませんでした。」(穂積さん)
なるほど、そういう背景があったのですね。
空芯菜はもちろん生でも販売しますが、さまざまな形で加工されています。
空芯菜入りの塩、空芯菜のお菓子、空芯菜入りの刺身こんにゃく……。
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そのほか、サボテンの葉のような野菜「グラパラリーフ」(左)、肉厚で美味しい「スイスチャード」(右)など
珍しい野菜もいくつかあります。
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「新しい野菜などは試食していただき、反応を確かめています。
料理のプロが集まる築地市場にこういった店を持てたことは非常にいいことだと思っています。
将来は玉川村だけでなく、石川郡全体のアンテナショップにしていきたいですね。
そのためにいろいろと動き出しています。」(穂積さん)
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須賀川市出身の新入社員相楽さん(左)と穂積さん。
緑の駅 たまかわ
【住所】東京都中央区築地4-16-2 緑の駅一番線
【TEL/FAX】03-3547-6061
【営業時間】午前8時から午後5時まで 無休