Quantcast
Viewing all articles
Browse latest Browse all 945

日本ミツバチに魅せられて(金山町)

日本みつばちの採蜜が行われている奥会津の金山町へ行ってきました。
お話を伺ったのは「奥会津日本みつばちの会」会長の猪俣昭夫さん。

消防署を5年前に定年退職後、奥様が経営する食堂を手伝う傍ら、
養蜂で採取したはちみつを、生産・販売をされています。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

明治時代に西洋みつばちが日本に入ってきて以来、日本みつばちはすっかり衰退してしまいました。
西洋みつばちの方が扱いやすく採れる蜜の量も多いというのが理由だそうです。

それでも猪俣さんは日本みつばちの健気で大人しく、それでいて神経質で気難しいという、
まるで、日本人の気質のような性質に惹かれるそうです。

日本みつばちは攻撃的ではないということで、採蜜の時の装備も網のついた帽子を被る程度です。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

日本みつばちと西洋みつばちが大きく違う点は、西洋みつばちが蜜を求めて北から南へと巣箱の長距離移動を
させることができるのと比べ、日本みつばちは長い距離を移動させることができません。

神経質な日本みつばちは、移動の際に逃げてしまうのだそうです。
巣箱は静かで、高い場所に積み上げられています。
一つの巣箱には2万匹のみつばちが住んでいるそうです。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
 Image may be NSFW.
Clik here to view.

日本みつばちは100種類以上の花の蜜を集めると伺いました。
しかし、日本みつばちの体の大きさは西洋ミツバチの3分の2くらいしかありませんから、集める蜜の量はとても少なく、
売られている日本みつばちのはちみつは、西洋みつばちの10倍の値段だとか。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
 Image may be NSFW.
Clik here to view.

働きバチの一生は40日くらいで、その間に集められる蜜の量はティースプーン一杯程度なのだそうです。

猪俣さんは2年目の蜜を採蜜します。
1年目の蜜はあっさりしていて、フルーティーだそうですが、
2年目の蜜は濃厚で、色も茶色っぽくなっています。

みつばちを死なせてしまわないように、注意深く切り取られていきます。
その後、ザルの上に置き、自然に滴り落ちるのを待ちます。

Image may be NSFW.
Clik here to view.
 Image may be NSFW.
Clik here to view.
 Image may be NSFW.
Clik here to view.

蜂の巣ごと、食べさせていただきました。
とても香り高く、まろやかな味です。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

これから寒い冬に向かいますが、冬眠中の巣の中は羽の根元にある筋肉の羽ばたきから出る熱で、
27度以下にはならないと教えていただきました。

現在、猪俣さんは環境破壊や自然のしくみの変化に本当に心を痛めています。
そして、原発事故による放射能被害で、川の汚染が更に追い討ちをかけられてしまったとおっしゃいます。

せめて、心が和むような景観を取り戻したいと、山の麓に菜の花を植える活動を始めました。
また、子どもたちに体験学習を通して、自然の恵みの大切さを伝えていく活動もされています。

Image may be NSFW.
Clik here to view.

「奥会津日本みつばちの会」は一緒に活動していただける会員を募集中とのことです。
おいしいはちみつと豊かな自然を次世代に伝えていきたいですね。

 

奥会津日本みつばちの会
会長 猪俣昭夫さん
【住所】福島県大沼郡金山町大字川口字森ノ上481-3
【TEL】0241-54-2649


Viewing all articles
Browse latest Browse all 945

Trending Articles