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地元の産業復興を願って首都圏で積極展開(いわき市・東京都品川区)

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東京・浜松町と羽田空港を結ぶ東京モノレール。浜松町から一つ先の天王洲アイル駅(品川区)の周辺は、東京湾を目の前に高層ビルが建ち並ぶオシャレで都会的な街です。
その天王洲アイル駅の中央改札口を出ると、「がんばっぺ いわき」の横断幕のかかったテーブルの上に、真っ赤なトマトや魚の甘露煮、「うに炊き込みご飯の素」といった、いわきの特産品を並べたお店が出来ていました。


日の高い時間帯でも生鮮野菜を買い求める女性客が続々と

このお店、9月12日(水)から3週間にわたり、水木金と出店すると言います。
お店を運営しているのは、「いわき復興オフィス東京」。震災と原発事故によって低迷した、首都圏でのいわき産品の販売を回復させるべく、いわき市内の事業者10社が集まって作った「いわきビジネス復興協議会」の兄弟組織というべき存在です。


いわきビジネス復興協議会、いわき復興オフィス東京には10の事業者が参加

 

「われわれは、震災以降、売上が落ち込んだいわきの企業の製品の販促を首都圏でやっていこうということで立ち上がった組織です。今回は、東京モノレールさんの協力を得て、人通りの多いこの場所で出店することが出来ました。」
と語るのは、いわき復興オフィス東京代表の池端達朗さん。
池端さんは東京の出身ですが、奥さんがいわき出身。震災前からいわきに住んでいたそうです。
「だから、いわきと東京、両方に土地鑑があるんです。」


いわき-東京を忙しく行き来するナイスガイ、いわき復興オフィス東京代表の池端さん

 

いわき復興オフィス東京の代表となった現在は、いわきと東京を行ったり来たりの忙しい生活を送っているといいます。
店先に並んでいるのは、「とまとランドいわき」で出来たサンシャイントマトやフルーツパプリカ、水産小売の老舗「おのざき」のおさしみわかめなど。地元の人にとって見れば、いずれも顔なじみの商品ですが、東京の人たちにはそこまでの知名度はありません。
ところがそれでも、改札から人がドーッと出てくる度に、トマトやパプリカなどを買っていく人の姿が絶えません。実に美味しそうな野菜の姿が人を惹きつけているのでしょう。そうした光景を見ていると、販売ルートに乗っている福島県産品に対して、消費者がマイナスイメージを持っているような様子はまったく見受けられません。

 
お客様を引きつける力は随一。とまとランドの真っ赤なトマトと彩り鮮やかなフルーツパプリカ

いわき出身者には何とも懐かしい「おのざき」の幟、生でも味噌汁に入れてもサイコー!のおさしみわかめ、温かいご飯が欲しくなる、魚の甘露煮も勢揃いです。

  

 

ただし、これがスーパーや飲食チェーン店のバイヤーとなると話は違う、というのが実情です。原発事故以降、県内の農業生産者は多くの大口取引先を失ったままです。

「われわれの使命は、生産者から農作物や加工品を仕入れ、それを販売していくことももちろんですが、いわきの生産者と首都圏の飲食店・スーパーのバイヤーとの交渉窓口の役割も果たしていきます。そういった大口の取引を増やしていくことが復興への大きな鍵になりますから。」

この熱意! 必ず大きな実を結ぶはずです。


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