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“美味しいから買う”本来あるべき姿にしたかった 一般社団法人 食大学 鹿野正道さん -その1-

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鹿野正道さん

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鹿野正道さん

震災とそれにともなう東京電力福島第一原子力発電所事故によって“食”を取り巻く環境が大きく変化した福島県。
“食”を見直し、より良いカタチを創り上げようという動きが福島県では多くあります。
今回はその“食”に関する新たな取組について、一般社団法人 食大学の鹿野 正道さんにお話をうかがいました。

食大学

本日より3回に渡ってお届けします。
その1 “美味しいから買う”本来あるべき姿にしたかった        (2015年9月1日公開)
その2 わざわざ東京から来るような“空間”を             (2015年9月2日公開)
その3 “食”をオーガナイズする人材を                (2015年9月3日公開)

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“美味しいから買う”本来あるべき姿にしたかった

鹿野さんは郡山市にある学校法人永和学園日本調理技術専門学校でフランス料理主任教員を務めながら、同校の広報企画室室長でもあるなど、食を教え伝えるという“食”の伝道師として活躍されています。
その鹿野さんに、まずは“震災前”の福島県の食について当時思っていたことをお話しいただきました。
 
「福島の食文化の向上といいますか、たくさんの県民の方々が食全体を楽しむ環境を作っていきたいと考えていました。というのも、多くの方が福島県の食の価値に気付いていないのではないかと思える状況があったのです。
素晴らしい農産物がまわりにあると、わざわざ加工しようとしない。そういった“豊かだからこそ”の難しさが福島県にはありました。
都会ならいくらするかわからない程の価値が福島県の食にあるということを伝えていきたいと考えていたのです。」
 
そこにいつも当たり前にあるものの価値を知ることは、たとえそれがどんなに素晴らしいものであったとしても、とても難しいことです。
その価値を料理や食文化を学ぶということを通して、鹿野さんは伝えてきました。
 
しかし震災後、状況は変わりました。

 

「震災以前と同じものを作っても、なかなか手にとっていただけない、本来の価格で買っていただけない。そういった福島の状況を解決するために我々ができることは何だろうかと、常に考えていました。」
 
考えに考え抜いたすえに導き出されたものは何だったのでしょうか。
 
「今まで以上にものそのものの価値にフォーカスし、“美味しいから買う”という本来あるべき姿にしたかったんです。その時に思い起こされたのが、フランスの“食”に関する雑誌の一コマでした。
それは、カリスマ生産者・カリスマ漁師がいて、シェフたちはこの人たちのものしか使わない。
産地とか関係ない、その人の作ったものを買いたいという仕組みでした。
風評はあるけれども、全国に負けないものを、オンリーワンの生産者の素材を使い、みんなと“食”を創り上げていく。世界の食のシーンでは当たり前に行われていること、いままでどうして自分たちはやってなかったのか。と思っちゃいましたね。」
 
鹿野さんは笑顔を浮かべてお話しくださいました。

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福島の“食”。状況を乗り越えるために考え抜いた答えは、美味しくて魅力ある“食”をみなさまにお届けしたいという強い思いでした。
 
そこから生まれたのが「食大学」でした。
 
「生産者と消費者と料理人をつなぐ、食を学べるようなウェブサイトを作ろうと考えました。“いけてる”農家の方々に登場していただきながら、その生産者の方々の野菜などについての取扱説明書を提示していくというのが当初の考え方でした。」
 
そうしてスタートした「食大学」の取り組み。その一歩が大きな流れを呼び込みます。

 

 
次回、わざわざ東京から来るような“空間”を は9月2日にお届けいたします。


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