
2015年7月13日
会津のおもてなしの器「手塩皿」。
手塩皿とは小さな浅い皿のことで、盛り塩の皿としても使用されていたことが名前の由来だとか。「おてしょ」とも呼ばれています。
会津地方では、郷土料理の「こづゆ」を会津塗の手塩皿でいただくことから「こづゆ椀」とも称されています。
この手塩皿に蒔絵を施した「会津塗手塩皿とアートのマリアージュ」と題した事業を取材しました。


「会津塗マリアージュ実行委員会」の佐々木洋一さんにお話をうかがいました。
「マリアージュ」とはフランス語で結婚を意味する言葉ですが、主にワインと食べ物の「相性」を表現する言葉として使われていることをご存じの方も多いと思います。
こちらの事業では会津塗手塩皿とアート、会津の食等との相性を表現する言葉として「マリアージュ」を用いています。
古くからある、従来の「手塩皿」には絵付けはされていません。
今回の企画で若手職人さんにより、初めて絵付けを施され、
「会津塗とアートのマリアージュ」という形で楽しむことを提案されました。
「手塩皿に絵付けをしたのは今までの伝統から考えると画期的な取り組みなのです。」と佐々木さん。
この事業の目的は厳しい状況下にある漆器業界の活性化とともに、若手職人の育成を目的としています。
と同時に漆器をベースに、蒔絵体験や食を通して、会津の観光にさらに深みを持たせることも目標となっています。
事業に参加している18の飲食店さんには、お店の雰囲気に合った絵柄の手塩皿を貸出しています。
会津の「食」を手塩皿で提供し、お客さまをおもてなしする、「会津塗手塩皿と会津の食のマリアージュ」を演出しています。


参加店にもお邪魔しました。
観光施設の会津武家屋敷と隣接していることから、観光のお客さまも多く訪れる「九曜亭」さんでは
会津の漆器や郷土料理に興味を持つきっかけになって欲しいと「会津塗マリアージュ」の企画メニューを提供しています。
「棒ダラの煮つけ」や「ニシンの山椒漬け」等が手塩皿に盛り付けられ、会津の郷土料理を味わえる「会津万福膳(あいづまんぷくぜん)」が人気だそう。
また、アンティークな趣が人気のカフェ「三番山下」さんでは、大河ドラマの主人公として取り上げられた新島八重が焼いたといわれているワッフルと外国人宣教師が伝えたいうジンジャーブレッドを手塩皿に盛ったメニューを提供。
そのほかにも参加店全18店の皆さんがそれぞれに思いをはせ、
試行錯誤を繰り返しながら完成したメニューは、どれも華やかさのなかにどこか気品を感じさせます。

会津万福膳 1680円

ワッフルとブレッドパウンドケーキセット 1000円
手塩皿と初めて出会うお客さまも多く、上品な蒔絵とそのたたずまいに魅力を感じるそうで、お買い求めになる方も多いのだそうです。
地元の方も手塩皿を改めて見直すよい機会となっています。
私自身、手塩皿を日常的には使用していませんでしたが、この取材でその美しい塗りや蒔絵の色彩にすっかり夢中になってしまいました。
食材を盛り付けるだけではなく、アクセサリーや小物入れにも使用するなどアイデア次第でいろいろと楽しめそうです。
今回の企画の手塩皿が「会津のおもてなしの皿」として定着し、更に漆器を見直すきっかけとなって欲しいと思いました。
※会津若松市内の漆器店には樹脂加工の500円位のものから、会津絵が施された高級なものまで各種取りそろえられています。

事務局 佐々木 洋一さん
会津漆器協同組合(会津塗マリアージュ事業委員会)
【お問合わせ】会津漆器協同組合事務局(イメージクリエーション内)
【TEL】0242-28-8328
【URL】http://www.aizu-city.net/marriage/