
2015年4月1日
棚倉町で肥育農家をされている株式会社沼野畜産さんを訪ねました。
肉用牛を生産する農家は、母牛を飼育し種付けをし、生まれた子牛を市場へ出荷するまでの約10か月間飼育する繁殖農家と、子牛を購入し、肉牛に育てる肥育農家の大きく2つに分かれます。
株式会社沼野畜産さんは約45年ほど前から畜産を始められ、現在約200頭の牛を飼われているそうです。

2代目の沼野裕一郎さんにお話を伺いました。沼野さんには先日開催されたつながりイベント「玄冶店 濱田家×福島県 銘柄 福島牛~日本料理の名店で味わう」にも肥育農家代表としてご参加いただきました。




9か月~10か月齢の子牛をセリ市場で買い付け、20か月間育て、30か月齢を目安に出荷。
おいしいお肉にするために、餌には自家製の「ホールクロップサイレージ」という稲の発酵飼料や米粉を食べさせているそうです。
大切なことは、「毎日1頭1頭、牛の様子をよく観察すること。」
沼野さんが「顔色が悪いなあ~。」と感じた時には餌を食べなかったり、体調が悪かったりと、すぐにわかってしまうそうですよ。
震災後は、先行きが不安で心労が絶えなかったとおっしゃっていました。
牛肉の相場は高値で推移しているが、福島牛は1kgあたり300円ほど安く取り引きされているんだとか。
エサ、ワラまで全て検査をしっかりしているのに現在も続く風評に苦労されているそうです。
「ここでやめるわけにはいかない。とにかくここでやるしかない。」
と自分を奮い立たせ、今も頑張っているそうです。
手塩にかけて育てた牛が高値で取り引きされ、消費者がおいしいと食べてくれた時に喜びを感じるそうです。
最近は繁殖牛を少しずつ増やしているそうで、こちらで産まれたかわいい子牛を見せていただきました。


「福島に来て、見て、感じてください!」
「福島のおいしいものを食べて、空気を吸って、皆と変わらない生活を送り、頑張っている姿を見てください!!」
想いがたくさん詰まったおいしい福島牛。
是非、ご賞味くださいね。