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東京電力福島第一原子力発電所事故の影響で避難区域が設定された田村市都路町東部地域。平成26年4月に避難指示区域が解除されましたが、この4年余りで蓄積された問題は数多くあります。
原発から20キロメートルの線引きで同じ地区が二つに分断されるなど、地域内でも大きな影響のあった田村市都路町の農業・林業・畜産・加工業に焦点を当て、その現状と苦悩、将来への展望についてシリーズでお届けします。
その1 ふくしま中央森林組合 都路事業所所長 青木博之さん (2015年3月10日公開)
その2 田村市都路町 稲作農家 吉田清作さん (2015年3月11日公開)
その3-1 株式会社ハム工房都路 取締役・工場長 高橋典一さん (2015年3月12日公開)
その3-2 株式会社ハム工房都路 取締役・工場長 高橋典一さん (2015年3月13日公開)
シリーズ最後は畜産・加工業。株式会社ハム工房都路の取締役・工場長である高橋典一さんにお話を伺いました。全2回に渡ってお送り致します。
世界有数の競技会で連続金賞受賞
株式会社ハム工房都路は、豚肉の生産・加工・販売を手掛ける、株式会社フリーデンと田村市が共同出資して設立した会社です。
株式会社フリーデンが1993年に旧都路村に都路牧場を建設したのち、1997年に設立となりました。
また、(株)フリーデンは二本松市にも種豚の牧場を設けるなど、福島県に大変ゆかりのある企業です。
「株式会社ハム工房都路は、田村市の特産品づくりの動きと連携しスタートし、都路の豊かな自然で育った豚を素材に技術を磨いてきました。
その努力が実を結び、ドイツ農業協会(DLG)が主催する食品競技会のハム・ソーセージ部門で2005年から連続金賞を受賞する製品を生み出すまでになりました。」
と高橋さん。
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賞状の数々
DLG食品競技会は1887年から続く由緒あるもので、世界有数の競技会として業界内では有名です。
「金賞を受賞するためには、沢山ある審査項目すべてにおいて“減点無し”でクリアしなければならないんです。」
厳しい審査を通り、非常に信頼性の高い商品として評価され、栄えある金賞受賞に至るわけです。
ハム工房都路は、豚肉の加工・販売において世界的にトップクラスの評価を受けるまでに成長していました。
しかし、そこに東日本大震災とそれに伴う原発事故が起きました。
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仕事が出来ない悔しさ
原発事故により避難を余儀なくされ、牧場にも工房にも戻ることが出来なくなってしまった高橋さん。
「震災の日は金曜日でしたから、地震の後片づけを本格的に始めるのは来週からかなと思い帰宅しましたが、まさか3週間以上まったく立ち入りできない混乱した状況になるとは夢にも思いませんでした。」
そう震災直後の状況を振り返りました。
「奇しくもDLG食品競技会に出品しているときの震災で、しばらくして6つの商品が金賞を受賞したと聞いたときほど、仕事が出来ない悔しさを感じた時はありませんでした。
こういったことはなかなか目に見えないことでメディアでは伝わりきれないことかも知れません。」
仕事に対する誇りや“やりがい”という目に見えないものを埋めることはなかなか困難です。高橋さんの苦悩が本当に痛いほど感じられました。
やりがい
しかし、そういった悔しさを強く感じたからこそ、高橋さんたちは決してあきらめませんでした。
「震災2年目からは、再開に向けて準備・計画を進めました。従業員には神奈川県にある会社の別工場で研修を重ねるなど研鑽を積んでもらう傍ら、ハム工房都路を再開させるべく奔走しました。」
と高橋さん。
「田村市にハム工房都路が戻ってきたと示すことは、田村市が元気を取り戻しつつあるということを示す一つであるし、従業員へのはげみにつながると考えました。」
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そして従業員の方々の並々ならぬ努力と田村市の力強いサポートにより、平成25年4月にハム工房都路は田村市内の新天地において営業を再開したのです。
「以前より働いて頂いていた地元のお母さん方が“再開できてやりがいがある”と喜んでくれる姿を見て、本当にうれしく思いました。新しい仲間もできました。」
と語る高橋さんはやさしく微笑みました。
次回、その3-2 美味ふたたび は3月13日にお届けいたします。