
2014年7月24日
以前取材させていただいた、人気の「磐梯山ころっけ」の中に入っているのが、「磐梯マス」です。
今回は、その「磐梯マス」を追って、磐梯山西山麓にある、磐梯マスの養殖場を訪れました。
養殖場を経営する、「有限会社 四季食産」さんの高橋浩次さんにお話をうかがいました。
磐梯山から湧く、夏でも水温は適温の7~8度という冷湧水を贅沢に使って養殖されています。

磐梯山からの冷湧水を直接養殖池へ引き込んでいます。

澄みきってキラキラしたお水が豊富に流れていました。
2~3年の歳月をかけ、1.5~3キロに成長させたマスがこちらで販売されています。
最高の環境で育った「磐梯マス」はきめ細かな身の食感と味に淡水魚らしいクセがないのが特徴です。
身がしっかりと締まっていることから、さばいてから冷蔵庫で保存して、ちょっと身が緩んでくる2日目くらいが食べ頃だそうです。
「磐梯マス」は圧力や温度の調整をして受精卵に刺激を与え、雌のみを孵化させます。
その結果、通常は2対である染色体が3対に変形した、全種類雌の「三倍体マス」が生まれます。
成長しても、生殖機能の発達がないので、他に栄養がいかない為、成長も早く、一年中均一な肉質が提供可能なのだそうです。
うかがっていると難しい科学的なお話でしたが、それが「磐梯マス」が美味しいといわれる理由だったのです。


高橋浩次さん
極上の燻製が完成
高橋さんから、この「磐梯マス」を磐梯町の特産品として広めるために、「磐梯山ころっけ」に続き、第二弾として、「磐梯マス」の燻製も開発されているとうかがいました。
早速、磐梯町で燻製製造販売をされている、WINDYの松本義久さんを訪ねました。
松本さんが25年間、試行錯誤を繰り返し、たどり着いた磐梯マスの燻製「松ちゃんのくんせい」です。


「本物の燻製とはこういうものなんです」と松本さんからすすめられ、燻製をいただいてみました。高級チップヒッコリーで燻した豊かな香りと白ワインの風味が旨みを引き立てた、贅沢な旨みがたっぷりの逸品でした!
完成までの工程には驚くほどの手間隙がかかっているとうかがい、その美味しさがどのようにして作られるのか教えていただく事にしました。
まず、白ワインに漬け込みます。そして、燻しに入る前に乾燥作業をします。乾燥は機械を使わず、天日干しで行います。

白ワインに漬けこんだ磐梯マス

天日干しの様子
天日干しは天候を見ながら、日中は付きっきりで、10分おきにひっくり返す作業を繰り返し行うそうです。
燻し作業に入っても、丁度70度の温度を保っておくために、温度計を見ながら一日中温度管理をするのだそうです。

ヒッコリーのチップで燻製

燻製を作ることができる時期は春と秋のみとのこと。季節限定で、手作業の少量生産ですから、販売している「道の駅ばんだい」でも大人気の希少品となっています。たとえ、手間暇が掛かっても磐梯山の恵みで育った「磐梯マス」を使用した産品が、磐梯町の名産品として、広く知れわたっていくことを目指していると、力強く信念を語っていただきました。

道の駅ばんだいで販売

松本義久さんと奥様の則子さん
有限会社 四季食産
【住所】福島県耶麻郡磐梯町大字更科字内山6840-104
【TEL】 0242-73-2706
※磐梯マスはお取り寄せ可能(1キロ2,000円前後)詳しくはお問い合わせください。
WINDY(燻製製造販売)
【住所】福島県耶麻郡磐梯町大字更科字堰下4638-31
【TEL】 0242-73-2536
「松ちゃんのくんせい」は「道の駅ばんだい」で販売されています。
60g入り980円、100g入り1,620円