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ふくしまの情熱が詰まったモモ。それが「あかつき」!

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おいしい ふくしま物語

今月は
「モモ」です。
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2014年8月13日

福島といえばモモ!ですが、やはり福島のモモの中のモモといえば「あかつき」。
この「あかつき」には福島県のモモにかける情熱がたっぷりつまっています。
 
農作物全般に言えることですが、皆さんのもとに届く農作物というものは、必ずしも“おいしさ”だけで選ばれているわけではありません。
生産段階でのつくりやすさや収量性、流通段階での梱包や運搬のしやすい規格に合った形や重さ、小売の段階での見栄えの良さや店頭に一定期間並べられるだけの保存性など、
そしてもちろん皆さんに満足していただけるだけのおいしさも含めて、各過程で求められるニーズを満たすエリート中のエリート農作物が選ばれているのです。
 
そういう意味では、「あかつき」の試験栽培当初は、小玉な品種であるなど生産段階の各過程のニーズを十分に満たすものではなく、各生産地で栽培が断念されていきました。
しかし福島県だけは諦めませんでした。なぜならその“おいしさ”が抜群だったからです。
この“おいしさ”を埋もれさせてしまうのは余りにも惜しい、そしてこのおいしいモモを皆さんのもとに届けたい、その情熱が新品種の確立と誕生までの原動力だったのです。

あかつき

そして、栽培技術の改善など様々な試行錯誤と並々ならぬ苦労を積み重ねた年月なんと20年!大玉化とともに栽培技術を確立するに至りました。
福島の情熱が産み出したこの品種は「福島にちなんだ名前」ということで「信夫三山暁まいり」にちなみ現在の「あかつき」の名称で正式に登録されました。

名実ともにモモ王国「福島」の大黒柱となった「あかつき」ですが、実は生産面のみで産地を支えるだけにはとどまらず、その後の新品種の育成にまでも大きな役割を果たすこととなります。

あかつきよりもやや早く出荷される小ぶりで甘みの強い「暁星」。この品種はあかつきの“枝代わり(茎や枝の生長点の細胞が突然変異を起こし,もとの茎や枝とは異なった新芽,葉,花,果実などをつけるようになること)”で、
接ぎ木や挿し木などの技術を使って大事に増やされ育成された品種です。

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平成21年に登場した新しい品種「はつひめ」は、福島県の果樹試験場が“あかつき”と“はつおとめ“を交配育成したもので、7月中旬の出荷と早い時期に出てくるモモの中では大玉で食味良好と、福島のモモのシーズンの到来を告げる有望な品種です。
 
「ゆうぞら」は、国立果樹研究所が“白桃“と“あかつき“を交配育成したもので、9月上旬に出荷し、モモのシーズンの終盤を濃厚な甘みで彩る晩生品種です。

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その他にも多種多様な枝代わり品種が存在し、さらに“あかつき”から派生した品種からも新品種が生まれるなど、まさに“あかつき”は福島県のモモ生産の父母と言える存在かもしれません。
 
“あかつき”を食べながら先人の飽くなき探求心と情熱を感じ、“あかつき”の派生品種も食しその恵みの豊かさを知る、
そのような楽しみ方もきっと面白いと思いますよ。

(記事:コッシー情報員)


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