
2014年7月18日
今回は自然が多い会津地域のなかでも手付かずの自然がたくさん残る奥会津の秘湯、木賊(とくさ)温泉にある、「民宿 イワナ福本屋」さんを訪ねました。
当日は青空が広がり、宿へ向かう途中偶然目にした川面には、幾重にも重なった深い緑の葉の木漏れ日がきらきらと輝き、その光景は一瞬、時を忘れるほどでした。


民宿イワナ福本屋さんの周辺には、わずか40軒の集落の中に昔のままの共同浴場が2ヶ所も残っています。
この共同浴場は、約1000年前に開湯されたといわれている、歴史のある温泉です。
住民のみなさんは、家風呂がなかった時代から温泉である共同浴場を利用していて、今も自宅のお風呂ではなく共同浴場を利用する住民の方が多いそうです。

共同浴場 広瀬の湯

宿から歩いて5分の川沿いにある露天岩風呂は、24時間入浴が可能です。ただし、川沿いまでは足場の悪い細い下り坂が続きますので、明るいうちに出かけるのがよさそうです。明るいうちだと、まわりのすばらしい自然の景色も楽しめます。
露天岩風呂では川底から温泉が湧き出ています。大自然に囲まれ、新鮮な空気を感じながらの入浴は心が洗われるようでした。

露天岩風呂への下り坂

川沿いの露天岩風呂
集落の中には温泉をひいているお宅もあるそうで、今回宿泊させていただいた「イワナ福本屋」さんも、なんとも贅沢な源泉掛け流しの温泉がありました。

イワナ福本屋 内風呂
宿のそばを流れる川ではイワナ、ヤマメ等の魚を釣ることができ、付近では高原大根をはじめ、おいしい高原野菜が栽培されています。
こちらへ宿泊するお客さんは、ほとんどが釣りや登山を目的とした方ですが、おいしい高原野菜とイワナ料理を食べに訪れる常連さんも多いのだそうです。
「自然」と「おいしいお料理」、常連さんが多いのもうなずけます。


築90年のどっしりとした趣がある居間で食するお料理は、囲炉裏で焼かれたイワナの塩焼きや、イワナの刺身、採れたての山菜と自家栽培の高原野菜がたっぷりです。囲炉裏で焼くのをみると、さらにおいしく感じます。
お料理はどれもおいしかったのですが、中でも、ちょうど旬を迎えた「行者ニンニク」を天ぷらや醤油漬けにしたものが行者ニンニクの強い香りが食欲をそそり、おすすめです。

行者ニンニクの天ぷら

豆腐と行者ニンニクの醤油漬け
おいしくいただいた「行者ニンニク」の栽培には、とても時間がかかるそうです。
種をまいて、発芽をしてから3年はそのままにしておき、4年目にやっと畑に定植します。
その後、葉のせんていをしながら待つこと3年。
種をまいてからなんと7年目に、ようやく収穫できるのだそうです。その長さに驚き、いくつもの季節をめぐって生まれた深い香りやコクに感激しました。

オーナーの芳賀加久代さんは畑作業が大好きだそうです。
苗から育てる農家さんが多い中で、ほとんどの作物を種から育てるほど愛情をそそぎ、手塩にかけて育てています。
採れたての野菜をお客さまに出し「おいしい」といわれることが励みになり、早朝からの畑作業も苦にならないとおっしゃっていました。きっとお客様にも、芳賀さんの「想い」が伝わっているのですね。
今回は、私も早起きをして、かぼちゃの苗の植え付けををお手伝いしました。

オーナーの芳賀さん

今回植えたものは、皮が黒くて硬い、甘みの強い品種のかぼちゃだそうです。秋の収穫が楽しみです。収穫したかぼちゃで何を作ろうかと、ついつい想像をふくらませてしまいました。
イワナは季節を問わずに提供できるように、敷地内にいけすを設けています。これでいつでもおいしいイワナが食べられますね。
新鮮なイワナと芳賀さんの愛情いっぱいの高原野菜、源泉掛け流しの温泉、そしてまるで実家に帰ってきたようなあたたかさ。
わずか1泊2日でしたが、体のすみずみまで元気になりました。
みなさんもぜひ、大自然の恵み、山や川の幸と温泉を心ゆくまで堪能できる南会津町におこしください。

オーナーの芳賀加久代さんと娘さんの久美さん
民宿 イワナ福本屋
【住所】福島県南会津郡南会津町宮里字宮ノ本1808−2
【TEL】0241-78-2440
【料金】1泊2食・8400円(入湯税150円込)
【営業】不定休・冬期(12月~3月末)休業
【URL】http://fukumotoya.com/
木賊温泉 広瀬の湯
【料金】300円
【営業】15:00~20:00
【施設】男女別内風呂 各1
木賊温泉 露天岩風呂
【料金】200円
【営業】24時間入浴可
【施設】混浴露天風呂1
木賊温泉についてのお問合せ:0241-64-5611(南会津町観光物産協会舘岩観光センター)
(記事:あおい情報員)