今回は収穫のピークを迎える南郷トマトの収穫から出荷までを取材させていただくことにしました。
「南郷トマト」は昭和37年から旧南郷村で生産が始まり、今年で50年目を迎えます。
生産量の95%が京浜、関西へ出荷されるブランドトマトで、南会津郡で栽培されています。
収穫の様子を取材させていただいたトマト農家の馬場さんは、7年前からトマト作りを始めました。
平成23年度の優良生産者の表彰を受けることができ、更に意欲的に挑戦したい!とおっしゃいます。
南郷トマトは7月下旬から10月下旬までが収穫時期の夏秋トマトです。
品種は桃太郎ギフト。甘くて、身が引き締まったしっかりした食感が特徴です。
収穫は早朝5時前から始まります。
ハウスに入らせていただいたのですが、赤いトマトは殆どなく、青いトマトばかりです。
だからといって、甘くないわけではなく、甘みは十分についているのだそうです。
一つ一つ丁寧に収穫されていきます。
トマト同士でキズがつかないように、ヘタのとんがりも、一ミリほどにカットします。
A級品の収穫を増やすことが目標です
収量を上げるためには丈夫な枝にしなくてはなりません。
そのためには肥料を与えたり、支えを設置したりの手間をかけていきます。
トマトは赤みが10%になると、収穫され、共同選果場での品質検査にかけられます。
昭和50年に南郷の共同選果場ができてからは、夜中まで続く箱詰め作業をすることがなくなりました。
栽培に集中できるので、生産面積を増やすことができ、収穫量も伸ばすことができたそうです。
昨年の震災による実害は無かったものの、順調に収穫が始まったばかりの7月、
集中豪雨による水害のために大きな被害を受けてしまいました。
生産面積の2割にのぼる被害は、出荷量の減少になってしまいました。
しかし、今年は例年どおりの出荷量を確保しながら収穫を続けられています。
それは、原発による風評被害に万全を期して臨んでいる、
JA会津みなみのサポートがあるからこそだと話されていました。
馬場さんは新規就農者への支援も積極的に実施していらっしゃいます。
「研修はまず、雪かきからですよ。」とおっしゃっていました。
厳しい自然の中での農業の大変さを学ぶこと、そこからが始まりなのですね。
次回、「JA会津みなみ」の星さんの取材へと続きます。