
2013年7月5日
水揚げできる魚介類を増やすことが目標
今回は、「相馬双葉漁業協同組合」さんにお話を伺ってきました。
福島県の沿岸では、ほとんどの漁の自粛が未だに続いています。そのような中、相双沖では2012年6月22日から試験的に漁が行われています。
現在は、底引き網漁として週に1度程、22隻の船で漁場に向かいます。港から約50キロ、水深150メートルの場所で漁は行われており、水揚げされる魚介類は全体で16種に留まっています。
震災前の松川浦漁港では120~150種が水揚げされていました。今後はモニタリング検査を続け、水揚げできる魚介類を増やすことが目標なのだそうです。

写真は、相馬原釜の魚市場での様子です。
この日は、毛ガニや水ダコ、シライトマキバイ、ユメカサゴなどの7種類が水揚げされました。市場では、魚介類のサイズや重さごとに分ける作業が行われます。
これらの新鮮な魚介類は、モニタリング検査を行って、問題が無い場合には翌日には出荷されるそうです。検査場は、相馬原釜の魚市場の近くにあり、水揚げされてすぐに検査が行われます。

水ダコの検査の様子を見学

まず、水洗いし、細かくカットしていきます。
この時に使用しているまな板や、刃物は全て使い捨てで、他の種類の魚介類が混入しないように細心の注意を払います。

その後は、500ccの専用の容器に入れ、ビニール袋に入れて検査はスタートです。

今回は、20分程で結果が出る簡易検査機器を使用します。
20分後、水ダコの検査の結果は放射性物質が「不検出」という結果が出ました。
このような過程を踏んで、ようやく出荷されます。
出荷された魚介類は、相馬市内のスーパーや、漁獲高によっては福島県内、県外のスーパーなどでも販売されています。
試験操業から約1年が経ちますが、漁に関わる全ての人が、福島県のおいしい魚介類を安心して食べてもらいたいという想いを持っています。

最後に、今回お話を聞かせてくださったのは「相馬双葉漁業協同組合」の総務部長の遠藤和則さんです。
少しずつ出来ることを実践していく姿勢がとてもかっこよく見えました。

相馬双葉漁業協同組合
【住所】福島県相馬市中村字北町55-1
相馬中央公民館2F(仮事務所)
【電話】0244-37-2200
【URL】http://www.jf-net.ne.jp/fsgyoren/