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シリーズ現場に聞く~キノコ生産者 中島康雄さん 編 -その2-

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現状の固定化への不安

しかし不安もあるとおっしゃいます。

生活者の方が福島県産のものに手が伸びない心理があるのは事実であり、そのことに無力感や脱力感もあると。
またそれ以前に、店頭に並ばない限りは生活者の方には届きません。
流通段階に乗らず仲卸で止まっているのではないかともおっしゃいました。

なぜならば、無用なトラブルを避ける意味でも、
福島県産の農水産物をあえて仕入れる必要はないという心理が働くのが容易に想像できるからです。
それはイベントで販売すると良く売れ、なかなか日常的に手に入らないという声も聞いているという
実体験にも基づいています。
この状況が固定化するのが怖い、まさにおっしゃる通りであると思いました。

風評というものは、消費者の方々に手に取ってもらうにはどうしたらいいかという単純な視点ではなく、
生産・流通・販売という大きな視野で見なければならない問題であることを、
実際の現場において再確認することができました。

 

あたらしい関係性を構築する

ですが現在の状況はチャンスでもあると力強い言葉がありました。
逆に今のうちにいままでやりたくてもやれなかった・できなかったことチャレンジし新しいモデルを創るチャンスだと。

なにもやらなくても売れていた流れは変わり、
努力し作り方・売り方をクリエイティブにしなければ生き残れない状況に追い込まれた。

このことが情報発信力の重視・改善・実行と、
今までとは違う販売先や消費者の方との新しい関係性の構築に繋がるとのお話は、私も強く実感するところです。

対談の最後におっしゃった、
いま福島県で起きている問題は、実はそのほとんどが日本の農家が昔から抱えてきた問題という言葉。

その問題を先取りし解決に向かって取り組んでいる福島県の農林水産業には、
大いなる可能性と将来性があると、私も確信しています。

 
小川きのこ園
【URL】http://www13.plala.or.jp/eringi-iwaki/

  
 
次回、『シリーズ現場に聞く~水産加工業者 小松浩二さん 編』は5月8日(水)にお届けします。


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