9月26日、東京都渋谷区の東急セルリアンタワーで「ふくしま美酒体験in渋谷」が開催されました。
40蔵元が参加する大イベントで、600名限定のチケットは売り切れという盛況ぶりです。
まずは福島県酒造組合の新城猪之吉会長が開会の挨拶を行いました。
「全国新酒鑑評会で今年こそ受賞数で新潟に勝ちたいと思いましたが、残念ながら数ではちょっとだけ負けました。
しかしながら、新潟は76社が出品して受賞24社、福島は38社が出品して22社が受賞。
受賞率では上回っているんですね。」と、福島の酒の実力をアピール。
写真左は鈴木酒造店の鈴木大介さん。
浪江町の鈴木酒造店は、東日本大震災で被災。現在は山形県長井市で「磐城 壽」の醸造を続けています。
多くの方が声をかけつつ、山形で醸す「浪江の酒」をいただいていました。
二本松市の人気酒造は、開業4年目の新しい蔵元。
吟醸酒しか醸造しないというポリシーのもと、元奥の松酒造の遊佐勇人さんが立ち上げた銘柄です。
「震災後、蔵を移転してがんばっています。美味しいお酒を召し上がっていただきたい。」(写真右・遊佐さん)
白河市の有の川酒造は、日本国内産「マッコリ」を「虎」というブランドで醸造。女性を中心に注目されていました。
「韓国の濁り酒であるマッコリは日本のどぶろくとほぼ同じなのですが、度数が8%程度と低いんですね。
お酒の弱い方にも呑みやすいと思います。そして『虎』は火入れしていません。
発酵したままのマッコリはなかなか飲めませんよ。」と、代表の有賀義裕さんに教えていただきました。
会津坂下町の「天明」、南郷村の「花泉」など人気銘柄が勢ぞろい。
渡されたグラスを持って各蔵元のブースを回り、数多くの銘柄を味わえば、「どれが美味しかった。」と、仲間同士で会話もはずみます。
都内在住の鈴木陽司さんは福島県出身、妻の桂さん(写真・左)とグラスを傾けていました。
「地元の友人にこういうイベントがあると聞いて参加しました。福島のお酒はやっぱり美味しいですよ」と陽司さん。
また、同じく福島出身という溝井里美さんは、会社の上司吉井章さんと参加(写真・右)。
「酒造組合のイベントにはずっと以前から参加しているのですが、年々規模が大きく、にぎやかになっているようでうれしいです。今日はいっぱい飲みます!」と張り切っていました。
「8月にはタイに行きましたし、10月には中国や韓国へ営業に行ってきます。
日本酒は海外でも通用するお酒。特に質の高い福島の日本酒を海外にもどんどん売り込んでいきますよ。」
新城会長の力強い言葉が心に残りました。福島の「美酒」は世界に広がっていきます!