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東京で会津の「ほんもの」に出会う(東京都千代田区)

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9月26~28日、「奥会津でほんものに出会う」と題したイベントが東京駅近くのTIC屋外イベントスペースで行われ、
会津の三島町に伝わる工芸、手仕事などが紹介されました。

三島町といえば「桐の里」として知られています。当日は、桐ダンスやその他さまざまな桐製品が展示されました。

「桐ダンスは湿気に強く、衣類の保管には最上です。
そして、古くなってもまたカンナで削ることで何代にも渡って使えるんですよ。
カンナで削れるように、釘を使わない『蟻組構造』という製法で造られているんです。ほら、釘がないでしょう?」と、
会津桐タンス株式会社の佐瀬文夫さんが説明してくださいました。
そのつなぎ目を見ると、本当にきっちりと精巧にできているのがわかります。そして、一段開けてみると、実に軽い!

 

 

伝統的な桐ダンスのほか、近年は、現代生活に桐を取り入れようというプロジェクトが進んでいるそうです。

「多摩美術大学と協力しまして、学生さんたちが桐を使ったさまざまな製品をデザインするんです。
その中で修正を加えて実用化されているのが、この『茶綾(さや)』と名づけられた茶壺です。」と佐瀬さん。

桐の、軽く湿気を防ぐという特性を利用して、お茶を美味しく保管する茶筒に利用。
デザインも美しく、一振りでお茶を出せて便利なのだそうです。
桐をタンスだけでなく、さまざまな道具として現代生活に取り入れようということなのですね。
その隣には「米びつ」も展示されていました。

 

また、三島町に古くから伝わる「ヒロロ細工」の実演も行われていました。
雪深い会津では、女の人たちが山野から採れる植物素材を丹念に編み、かごや衣服にしたのです。
できあがったバッグを見せてもらいました。
その何ともいえない温かみは、天然素材を手間ひまかけて作り上げたものならではでしょう。
平成15年には国の伝統的工芸品に指定されています。
(ヒロロ細工についてはあおい情報員のブログでもお伝えしています)

 

こうした貴重な工芸品が伝わってきたのも、奥会津に豊かな自然が残るからこそ、です。
佐久間建設工業常務取締役の佐久間秀夫さんは、こう語ります。

「木、そして森は人間にとってなくてはならないものです。
私は建設業なので、震災後、木造の仮設住宅を提供してきました。
木の持つ力が、木造仮説住宅に住む被災した方の心をいくらかは癒したのではないかと思っています。
木の力、そして『山の力』をもっと役立てていきたいです。
私たち若い世代が、これからも奥会津からどんどん情報発信していきたいですね。」


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