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YOSAKOIをバックに福島の元気をアピール(埼玉県さいたま市)

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9月16日、さいたまスーパーアリーナにて、「埼玉YOSAKOIフェスティバル2012」が開催されました。

44にも上る参加チームが、踊りの技量とチームワークを熱く競い合う中、実は同じ会場で全国各地の物産展も開催されていました。福島県からもたくさんの事業者が出展していたのです。

激しく、威勢のよいよさこいのパフォーマンスが披露されているメインアリーナの一角に、各地から参加した事業者のブースがありました。覗いてみると最初に目に飛び込んできたのは、よさこいの衣裳に身を包みながら、お皿にのった桃に夢中でパクつく女性たちの姿。そこは、梨や桃を買ってくれたお客様に、その場で食べられるよう皮むきサービスをしていた「えがお福島」のブースでした。

えがお福島は、郡山に本部を持つ一般社団法人で、運送業を営む佐藤大輔さんが昨年立ち上げた組織です。

「震災後、福島をアピールしていこうと思い、えがお福島を立ち上げました。こうした販売のほかに、通販もやっていますし、料理教室を開くこともあります。扱う商品は、県内各地の農家が作ったこだわり野菜や加工食品ですが、どれもこれも私たちが『美味しい』と思ったものだけ。そうでないと自信を持ってお客さんに勧められませんからね。私が運送業もやっているものですから、県内各地から品物を集めたり、集めた品物を遠くに運んだりするのは得意なんです。」

 
【写真左】笑顔がトレードマーク、えがお福島の佐藤大輔さんと金子幸江さん
【写真右】YOSAKOIの踊り手たちがかぶりついていた『飯坂の桃』

 

ブースには、南会津の「きのこ茶漬」や飯坂の桃、浪江焼きそばのセットなど、本当に県内各地の産物がまんべんなく並んでいます。その品揃えに佐藤さんのこだわりが伺えます。

  

「野菜などは仕入れた農家から指示された額で販売しています。通常、こうした物産市だと売れなければ値段を下げることが珍しくないのですが、私たちは値引きをしません。隣のブースと同じ野菜を売っているのに、うちのほうが高いということもよくあります。
それで売れ残ったり、買ってくれたお客さんから『味がよくなかった』と言われたりしたことは全部農家の方に伝えます。私たちは全国各地を回っていますが、どこへ行っても一度きりの商売だと思っていません。そのためにもお客様の反応を生産者にも知ってもらい、今後の改善に役立てて欲しいんです。」

そうしたスタイルは、福島県産品に対する信頼性の更なる向上に繋がるはずです。
同じく、YOSAKOIフェスティバルに出店していた「きのこ総合センター」(郡山市)のブースに立ち寄ってみると、実に美味しそうなきのこスープの試食コーナーがありました。見た目に違わず、これが本当に美味しい。

 
【写真左】これが絶品きのこスープ。試食後に買い求めるお客が続出です。
【写真右】きのこだけじゃなく、いちじくの甘露煮も人気商品。

 

早速、同社の関東営業所長・佐藤孝行さんにもお話を伺いました。
きのこ類は昨年、原木栽培のしいたけから暫定規制値を超える放射性物質が相次いで検出されました。きのこを主力事業にしている同社にとっては、相当ダメージを受けたに違いありません。

「昨年の取引は例年の半分にも届かなかったのですが、今年は7割程度には戻ってきています。当社はもちろん基準値を超えるようなものを扱ったりはしていませんし、安全性は検査によって実証されています。ただ、安心というのはお客さんの心の中の問題なので、そこをどう理解していってもらうのかが難しいところです。安心してもらえる商品だと理解してもらうためにも、出来る限りこうしたイベントには出て行こうと思っています。」

それぞれの人が、それぞれの立場で、県産品の安全性とおいしさを訴え続けています。徹底的な放射性物質検査もしています。そういう努力を目の当たりにすると、県産品が「美味しくて、しかも安全」という正当な評価を得るのもそう遠くないことなのではないかという気がしてきます。


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