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オリジナリティ溢れる花づくりを。「矢祭園芸」(矢祭町)

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中通り

オリジナリティ溢れる花づくりを。「矢祭園芸」(矢祭町)

2016年4月27日

福島県最南端に位置する矢祭町で鉢物栽培を行う矢祭園芸さんを取材しました。
 
主な生産品目は、シクラメン、プリムラ、シュウメイギク、ガーデンダリア、カーネーション、ペチュニア、ベゴニア、チョコレートコスモスなど。
徐々に事業を拡大し、現在約20名で生産を行っているそうです。

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お話を伺ったのは、代表の金澤美浩さんご夫婦です。
 
金澤さんは小さい頃から花が好きで、東白川農業高校2年生の時にいわき市の花き生産者の先進地研修(10日間)をし、その際に鉢花の流通の仕組みを知って衝撃を受けたそうです。
葉タバコやこんにゃくの専業農家で育ち、高校卒業後は就農の予定でしたが、研修をきっかけに「花き」の道に入ったそうです。
学生時代に自宅の敷地に手作りでビニールハウスを作り、アルバイトで貯めたお金で植木鉢と花の種を購入し、花を栽培して自ら売り歩いたところ、お客様に喜ばれたという経験に大きな影響を受けたそうです。

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学生当時、種は高価だった為、売れ残った商品で交配を行ったところ、どこにもない新しい品種が出来上がりました。
それからお客様の要望に答えたいとオリジナル品種の開発を続け、現在70~80%は自社育種・自社採種だそうです。
その優れた技術が認められ、数々の賞を受賞していらっしゃいます。
 
昭和63年には農作物の自由化で不安定な状況にあった矢祭町近辺の同年代の専業農家と「矢祭鉢物研究会」を立ち上げ、流通を安定させました。

10年ほど前から花のイベントに積極的に参加して消費者と関わりを持つようになったところ、以前の自分は自己満足をしていたということ事に気付かされたといいます。
環境や生活が変わり、消費者の求めている商品と自分との思いの乖離があったそうです。
それをなくそうと、消費者の方に商品のモニターをお願いして、意見を聞き、さらに良い花を作ろうと日々研究をされているそうです。
 
矢祭町の環境は、冬は寒く内陸性気候ですが日照時間が長く、清流「久慈川」の伏流水はミネラル分が多く、花を栽培する環境にも適しているそうです。

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震災の影響はあったものの、全国の同業の生産者からの励ましがあったり、宮城県の被災地にカーネーションを贈って喜ばれたり、たくさんの人達との繋がりや出会いがありました。
お礼の絵や手紙をたくさんいただき、お花には人の心を和ませる力があるんだと改めて感じ、花づくりに携わる喜びと今後の励みになったと金澤さん。

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「あくなき追及の向に新しい可能性を植物はのぞかせるその現象を追及すると理論が見えてくる」
橋本昌幸(金澤さんが尊敬する師匠からいただいたお言葉をメッセージとしていただきました)
 
自社育種、自社生産、自社企画販売のトータルプロデュースを目指し、「これからもお客様の立場で、喜ばれる花を提供していきたい。」とのこと。
 
オリジナルの新しいお花がこれからも続々と登場するのが楽しみですね。

今回お伺いした場所

有限会社矢祭園芸

【住所】〒963-5113福島県東白川郡矢祭町下関河内下古宿8
【TEL】 0247-47-2201
【HP】http://ysflower.jp/
【Facebook】https://www.facebook.com/HANAYAMATSURI


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