
2015年6月22日
葛尾村で米の作付けが再開しました。
震災以降、避難指示が続いている葛尾村では、住民が安心して生活できるようにするために、日常生活に必要なインフラなどの復旧を行っています。
米は2012年から試験栽培が行われ生産された米の安全性を確認してきましたが、今年からは、出荷を目指した実証栽培が行われることになりました。
今年、葛尾村で実証栽培を行う農家は7戸です。
震災前、村の世帯数の半数以上にあたる273世帯が米を作付けしていましたので、実証栽培に取り組む皆さんは、村の生活を支えてきた農業を再開するためにも、安全・安心で、おいしい米を生産したいと熱意を持って取り組まれています。


今回は、実証栽培を行う7戸のうちの1戸である、石井勝治さんと奥さまのさよ子さんにお話を伺いました。
お二人は、約40年にわたって葛尾村で米作りや野菜の栽培をしてきました。
米作りでは、苗作りはさよ子さん、作付けや力が必要な作業は勝治さんがしてきました。
震災以降は、葛尾村から三春町に避難をし、農業をできずにいましたが実証栽培が行われることが決まると、「誰かがやらなくては何も始まらない」という想いから、勝治さんは率先して手を挙げました。
現在は、三春町から葛尾村に通って農作業に取り組んでいます。
石井さんが実証栽培を行う水田では、除染により土を入れ替え、塩化カリウムを散布して、稲の放射性セシウムの吸収を抑制するなどの十分な対策をとっています。
5年ぶりの作付けということもあり、田植え機の操作などは久しぶりなので、少し緊張した面持ちで作業されていました。
今年は川内村で育てられた苗を使用して、葛尾村の気候に合う「あきたこまち」を作付けしました。葛尾村は標高が高く、寒暖の差が大きいため、甘みがあるおいしいお米ができるそうです。


勝治さんも作業を行ううちに感覚を取り戻したようで、あっという間に田植え作業が終了しました!
田植え機で苗を植えた後、機械では入る事ができなかったところも、手作業できれいに植えられました。
人が生活をしなくなった村では、イノシシの被害を受けやすくなっているため、柵などを設置して対策を行います。

お話を聞かせて下さった石井勝治さんです。
葛尾村の農業を少しでも取り戻したいという想いで米の栽培に取り組まれていました。今後は、水管理や病害虫防除に汗を流し、実りの秋を迎えたいとのことです。
どんなおいしいお米ができるのか、とても楽しみですね。