「桃のジュースください」
「はーい、ありがとうございます」
「さくらんぼ、ありますか」
「さくらんぼですか? すみません、さっき売り切れちゃったんです」
「じゃあこっちのトマトください」
6月3日、東京・江東区で開催された「第5回江東区環境フェア」に出店したJA全農福島の直売所には大勢の人が押し寄せ、
賑やかな声が響いていました。
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大人気のJA全農福島のブース
一昨年から県産米のキャンペーンクルー「ライシーホワイト」を務める福田絢香さんも感慨深げでした。
「昨年の震災直後は大変でした。福島のおコメのチラシさえ受け取ってもらえなかったり、
『福島のコメをこっちにまで持ってくるな』なんて言われたり……。
それが最近は『私も福島出身なのよ』とか『今度観光で行ったみたいの』なんて声をかけられることも増えてきました。
安全性が確認されたおコメだけを売っているので、私自身、
いまでは『どこのおコメよりも安全なおコメだ』という思いでPRしています。」
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ライシーホワイトの福田さんが自信をもってPRする福島米
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売り切れ続出!の人気ぶり、でした
JA全農福島の販売企画課長・加藤広幸さんによれば、この環境フェアへの出店は昨年に続いて今年で2回目。
震災直後、江東区には県内の被災者1,300人ほどがお世話になりました。
そうした縁がきっかけとなり、江東区が被災地支援の意味を込めて、
同区の環境フェアへの出店を勧めてくれたとのことです。
「15のブースを回ってスタンプを集めると、福島と岩手の復興支援ブースで使える500円分のチケットがもらえるんです。
江東区さんには、そういう心遣いをしてもらっているんです」(加藤さん)
そうした温かい配慮のお陰もあって、JA全農福島のブースには人が絶えることがありませんでした。
JAだけでなく福島県庁からも応援スタッフが駆けつけ、県産品のPRに努めます。
ブースの賑わいを見る限り、首都圏の人々はもう福島の農作物に悪いイメージはないように見受けられます。
「今回の出店は福島県産品のPRが目的で、それ自体は成功です。
ただ勝負は県産品の出荷量や市場での価格がどうなっていくか。
福島は夏秋産地ですから、これからが本番です」(加藤さん)
勝負の時を前に、加藤さんの決意を聞いた思いがしました。