今回は西白河郡西郷村にある『Café&shop テレモック』さんにお邪魔してきました。
お話を伺ったのは店長のチェルノバ・インナさん(写真左)。
チェルノバさんはウクライナのご出身で、ご主人の藤澤さんとはウクライナで出会い、7年前に結婚。
結婚を機に来日し、2年前の夏にこのお店をオープンしました。
テレモックさんの目玉メニューは、チェルノバさんが作る“ピロシキ”です。
ピロシキはロシアやウクライナ、ベラルーシなどで食べられている伝統料理です。
機械では作れず、1個1個手作りでなければ作れません。大変、時間と手間がかかるそうで、
週末などお母さんたちの時間があるときや特別な日に出されるごちそうなのだとか。
私が想像していたのはカレーパンのようなものでしたが、
ピロシキの生地にはヨーグルトも使われています。
さらに、具は地域や家庭によって異なり、魚が入っているのもあればリンゴジャムが入っているのもあり、
バリエーションは約300種類もあるそう。焼き方もそれぞれ異なるのだそうです。
2年前の夏にレストランとしてオープンしたものの、約半年後に被災。
大きな被害を受け、レストランとして営業できない状態になってしまいました。
さらに原発事故により、自身の畑で栽培していた食材(野菜)が使えなくなってしまいました。
原発事故のニュースは故郷ウクライナにも届き、
ご両親や友人から「戻ってきなさい」といった連絡が相次ぎました。
しかし、チェルノバさんは「福島にも大切な家族がいるため、帰る気はなかった。」と、
当時を振り返り話してくださいました。
そして、お店での営業ができないならばと、復興イベントへ積極的に出店してきました。
現在も店内は修復が完了していないものの、週末はデリバリー、平日は予約制でお店を開くというスタイルで、
精力的に営業されています。
生まれや育ちが福島でなくても、福島を愛し、住み続ける方や復興に向けて活動されている方がいることを改めて感じた取材でした。
テレモックさんではピロシキの他にも、ワレニキやフォロストなど東欧の郷土料理などが食べられます。
どんなお料理かは、皆さんご自身で味わってみてください!
お店ではかわいらしい輸入雑貨なども販売されていますよ。
Café&Shop テレモック
【住所】福島県西白河郡西郷村大字小田倉字後原82
【TEL/FAX】0248-25-3363
【Eメール】imex.7@kcf.biglobe.ne.jp
おしまい